手術について
当院では、日帰り手術、入院での手術を選択頂けます。
血管内レーザー治療が発展してきてから日帰り治療が普及しており、当院でも日帰り治療をご希望の方は日帰りで手術が可能です。
和歌山県では下肢静脈瘤の専門医は少なく、施設も限られてしまいます。その中でも入院施設を有する専門病院はさらに限られます。当院では遠方の方、ご高齢の方、重症の方など入院した方が安心という方も多く、入院しての治療を選択される方も多いです。
保険適用について
2011年から血管内焼灼術が保険適応となっております。
当院では保険適応の手術加療のみを行う方針としております。
常に保険診療にのっとった最新の治療を提供できるように医学知識のアップデートを心がけております。
麻酔方法
静脈麻酔、局所麻酔にて麻酔を行います。(手術中に痛みがでる場合は追加投与が可能です。)
手術方法
まず、伏在静脈内にレーザーファイバーを挿入し、足の付け根あるいはひざ裏までファイバーの先端を誘導します。その後、静脈の周囲にTLAという非常に薄く希釈した麻酔を注射します。
(これにより術中術後の鎮痛効果とともに、静脈周囲に麻酔の層を作り、焼灼時の熱傷の緩和、焼灼率の向上が期待できます。)
超音波で位置を確認しながら、焼灼を開始します。焼灼にかかる時間は約1~3分程度です。
血管壁が焼灼され閉塞し、逆流がなくなります。
膝下の残存する静脈瘤に対し、瘤切除やレーザー焼灼などを行い可及的に静脈瘤を除去します。
手術時間は片足30分~1時間くらいです。
術後経過
術後は弾性包帯、弾性ストッキングにより圧迫療法を行います。
普段通りの生活をしてください。
翌日に包帯をはずしてシャワー浴が可能です。
手術の1~3日後に外来受診していただき、超音波にて検査を行います。
術後検査が問題なければ仕事も可能です。
1週間後にも診察させていただき、問題なければスポーツも可能です。
手術当日は麻酔を使用するため運転は控えてください。
足をもみこむ様なマッサージは1カ月は避けてください。
起こりうる合併症
- 皮下出血(2週間程度で吸収されます)
- 深部静脈血栓症
- 肺動脈塞栓症神経障害(ピリピリとした痛み感覚障害)
- 皮膚熱傷再発 など
合併症率は少ないですが、術後外来にてフォローしていきます。
静脈瘤の分類は様々ですが、専門医がその方にあった治療方法を見つけ、一緒に治療方針を決定します。
様々なあしの症状でお困りの方は、お気楽に一度ご相談ください。